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湯を沸かすほどの熱い愛を見て。

以下本編のネタバレを含む。

 

きのこ帝国が活動休止を発表したことはまだ記憶に新しい。

そうかこれ主題歌きのこ帝国が歌ってたのかとエンドロールを見て思い出された。絶妙にマッチしていて良かった。

 

 

さて、本編は死の宣告を受けてから死に至るまでの1人の女性の余生を軸として、その周りのドラマを描いたものであった。

一見何事もない親子と思いきやその全てに複雑なバックグラウンドがあって、全員が現実に立ち向かっている、そんな映画だったように思う。

あゆこちゃんンンンンンヴォオオオオオアアアアという感想がデカかったかな私は。

 

 

お母ちゃんの遺伝子がちょっとあったというのが後から思い出すとかなり心にくる台詞だったなと思う。

生みの親と育ての親、どちらが本当の親かなんていうのは結局はどうでもいいことなんだな。

 

オダギリジョーが失踪する以前や失踪している間の生活についてほぼ描写がなかったのに、銭湯休業中の張り紙を剥がすカットのみがそれら全てを説明しているようで、それも良かった。今を生きている人に過去なんて関係ないんですよ。

 

 

映像のカラクリとして見ると敷かれた伏線が全て良いように回収されていて、こんなに完璧な映像があるかよと感服してしまった。好きな色や下着のくだりとかも。

絶対に2時間で伝えきることができない量の情報を、完全に2時間で伝えきっていた。

 

 

何倍ものことをしてもらっているから、この人のためなら何してもいいと思える。そんな人になるって、何がなんでも自分の信念を貫き通すしかないんだよねえ。

私は社交性がないので、初対面の人の印象に残る生き方はできないかもしれないけど、好き勝手生きてある程度好意を寄せてくれる人に対してはせめて、自分が死んだときに泣いてくれるくらいのことをしたい。

世界にはたくさん人がいて、その99.999%の人とは関わることもないんだから、せっかく仲良くなった人みんなのことを愛して生きたいなあ。

 

 

 

 

 

これは私の感性がおかしいんだけど、最後のシーン、文字通りの「湯を沸かすほどの熱い愛」のシーン、素人がそのまま人間燃やしたらすごい臭くなりそうだけど大丈夫なのかなと思った。人間を燃やしたことがないのでどんな匂いがするのかは知りませんが。