第41回ABCお笑いグランプリ決勝を見て
以下ネタバレを含む。
先程終えた熱戦について、順を追って振り返りたい。
新型コロナウイルス対策もあって観客は少数、審査員席もパネルで区切っての対応だったがネタに関しては制限なし、漫才でもパネルなしいつもの距離感でOKだったのでとても良かった。
総合的な感想
面白かったです。
Aブロック
基本はいつものって感じで、西田さんがよりわけわからない方向にいって、椎木がよりボケに乗っかるようになってる印象があった。
相席スタートがM-1決勝に残ったあたりから激戦化してきた男女コンビブームの中で、生き残っているだけで相当すごい。
・チェリー大作戦
面白かった。コントの凄さって、ほんの少しきっかけに気付くだけで一気に可能性が広がるところだなと。
今回はそれが、全員がマスクをつけていたら誰が歌ってるかわからない、だった。
・からし蓮根
さすがの面白さ。伊織のインパクトが圧倒的で、つかみのボケが何やっても映える。免許書燃やすとか刑務所入ってからとか、あり得ない前置きをあり得させる見た目ってすごいよ。
・オズワルド
優勝してほしかった。
優勝してもおかしくなかった。
優勝してほしかったな…。
実は個人的にこっそり公式の優勝予想に投票していたのはオズワルドだった。
まぁ今年のM-1決勝も残るだろうし、早かれ遅かれ売れるとは思うけど、どっかでネタでドカンとタイトル獲ってほしいな。
Bブロック
・ベルサイユ
笑っちゃう。この2パターンのネタしか知らんのに、何回見ても絶対笑っちゃう。人間が笑うネタの構成を完全にモノにしている。そして思ったより若かった。
・カベポスター
ネタの構成最高だったのに思ったより会場ウケがなくてムム?という印象。
ボケ数減らして展開を作った方が良かったのか?
去年優勝逃したのが一生惜しい。
・コウテイ
優勝組。
去年に続き今年も漫才→コントで優勝。来年以降これやらないと勝てないみたいな流れにはなるなよ…と。
1本目はいつもの漫才って感じで、2本目のコントが爆発的に面白かったけど、これ実質天丼やからKOCで優勝するやつやんと思ったし、このネタでこの審査員で優勝したら、今後KOC決勝の審査にケチつけられないよなと思います。みんな。
とはいえ最高に面白かったのは間違いない、感動した!おめでとう!!!
・そいつどいつ
去年に続いてかなりの勝負ネタ。相変わらず面白かったけどな。コウテイの勢いに押されたか。
まぁKOC決勝残るでしょ、期待。
Cブロック
やば面白かった。油断もあったからとは思うが、ギミックがすごくしっかりしていて嘘でやるボケとマジでやるボケの組み合わせもすごいし、どこまでをコントとするか?みたいな平場的な(というかこれ単純に特技だなって感じの)振る舞いに感じられる部分もあったけど、さすがに最終には残る圧倒的ネタだった。
・滝音
テレビ初ネタ披露らしい。去年のM-1にかけてたネタかな。
滝音はいいよな。顔と声がいい。面白いしいい加減M-1も準決ぐらいは残ってくれ。審査員の皆様。
相当面白い。異様に面白い。2人とも20代なのかよウソだろ。
原田の良い意味でのキモさ、もっとネタ見る機会が欲しい。
・さや香
上手い。上手いけど場数踏みすぎて若手のピチピチな勢いに飲まれてる印象はあった。
今回の決勝で比較的コンスタントにバラエティ番組とか出てるイメージあるのはさや香とからし蓮根くらいかな?と思うので、ネタだけしかやってない組に比べるとネタの純度が霞んで見えてしまうのかもしれないな。
バラエティに出ているで言えば霜降り明星も、最近平場が恐ろしいほど面白くなっている反面、ネタにそこまで勢いがなくなっている節はある。それなりでもウケちゃうっていう。
関西の賞レースだから審査員も関西色が強めで、最終決戦も全員同点の中で審査員みんなの中に少しだけあった「コウテイを勝たせたい」気持ちが勝因だったのかもしれないな。
奈良判定じゃないけど、これは良い悪いではなく、それぐらいしか差がつかないくらい全組のレベルが高いということ。
このご時世いろいろと大変だろうけど、どんなに辛い世の中でも笑いが廃れることはないですね。