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溺れるナイフを見て

以下、本編のネタバレを含む。

 

以前よりジョージ朝倉はすごいという漠然としたイメージがあって、ピースオブケイクを見たときから溺れるナイフもずっと気になっていた。

結論から言うと今回の話は私には内容がいまいちよくわからなかったので、良かったと感じたところだけを抽出したい。

 

 

 

ストーリーをまとめると、レイプ魔から彼女を守れなかった悔しさを1年越しに晴らした話、といったところか。

話の核はそこじゃないんだろうけど。

 

 

前述の通り何が伝えたかったのかが私にはよくわからなかったけど、個人的には重岡大毅演じる大友くんがすごく生々しくて良かった。

バッティングセンターのシーンの「大友!私好きになんないよ?」とかかなり良かった。

かなり良かったとはいえアレ実際に自分が大友くんの立場だったら普通に泣いちゃうだろうな。

あとはお見舞いのシーンの眉毛のやり取りとかキスシーンとかってどこまで台本でどこまでアドリブなんだろうって感じだったり、別れ話のシーンも重岡大毅がセリフ噛んで言い直したのをそのまま使っているところがあったり、その生々しさが良すぎて大友くんばかりを追いかけてしまった。

 

大友くんばかりを追いかけてしまった理由として、菅田将暉×小松菜奈重岡大毅×小松菜奈の世界観の演出が別物すぎたことが挙げられるかと思う。前者のそれがシンデレラ的で、想像しにくかった。顔面が綺麗すぎるからかな。

あとは単純に、大友くんがモテないなりに頑張っている姿が自分とリンクしたのも理由の1つか。私の場合はもっと陰湿でオタク的なものだけど、気持ちはよくわった。振られても友達に戻るだけだ!みたいなところとかね。

 

 

 

さて、最近自分が歳をとったなと思うのが、こういう甘酸っぱさを目の当たりにした際に、自分にとって重ねて思い出される感覚がすごく昔のものになっているということ。

実際数字で見てもこの手の青春時代は5〜10年前のことなので、覚えているといってもどこか他人事のようにすら感じる部分がある。

そんな薄れゆくはずの感覚をここまで掘り起こして表現できるって、本当にジョージ朝倉はすごい。